コンサルタントに聞く
Teruko Weinberg, Inc.
Los Angeles Branch Manager
川崎朋子 氏
アカウンティング、ヒューマンリソースです。ここ最近、特にヒューマンリソースの人材を必要としている企業が増えています。その背景として、企業が人事に力を入れてきたということがあるようです。
ただし、エントリーレベルの条件は少なく、ほとんどが5年から8年の人事の経験を持っていることを条件としています。さらにベネフィットに関する経験、ペイロールに関する経験など、特定の分野における専門知識を持った人材を必要としている傾向が目立ちます。
ヒューマンリソースは人材を扱う重要な部門ですから、安定して勤務していただける方を企業は望みます。アメリカは転職が多いとは言っても過去に何社もの企業を渡り歩いた方よりも、じっくりと腰を落ち着けて勤続されていた方を希望する傾向があります。
一方、アカウンティングに関してはエントリーレベルからCPAを所持している方まで、幅広い層で求人があります。テンポラリーからフルタイムの社員まで勤務条件もさまざまな求人が常にあり、人気の職種だと言えます。
セールスやマーケティングの求人は?
たとえ企業がセールスの求人を表に出していなくても、いいセールスは常に求められています。優秀なセールスが入社して活躍すれば業績に反映されるからです。
特にカリフォルニアは自動車のパーツや電子関係の製造業が盛んです。この業界でセールスの経験や実績がある方は転職も有利だと言えるでしょう。
ビザのスポンサー状況には変化が見られますか?
2001年以降、ビザスポンサーは難化傾向にあると言われます。ただし、労働ビザをスポンサーする企業は実際にはまだまだあります。しかし、過去にビザスポンサーをしたからと言って、誰にでもスポンサーしてくれるかと言えばそれはまた別の問題です。企業は「ビザのスポンサーはしてもらえるのでしょうか」と面接で開口一番に質問する求職者を快くは思いません。この企業で働くことよりも、スポンサーを探すことが最優先だと映るからです。
ただし、入社して実績を残せば、最初は「OPTの期間だけでH-1への切り替えはしません」と言っていたはずの企業側が、その人を手放したくなくなり気が変わるということが現実にはあります。
ですから、ビザのスポンサーをしてくれる会社かどうかで判断するのではなく、入社以後の自分の働きぶりでスポンサーの可否は決まる、ということもまた言えるのです。
企業が求めている人材とは
最近の登録者の方々には、自分はこういう仕事をしたいと明確な意志を持った方と、ただ単にアメリカに残りたいから仕事が必要だから登録にいらっしゃる方、二極分化の傾向があります。 もちろん壮大な目標を持つ必要はないのですが、自分がどんな方向に行きたいのか、ここ数年で何をめざそうとしているのかは明確にしておかれた方がいいと思います。 また、「●●以外はやりたくない」というフレキシブリティーに乏しい方は企業に敬遠されます。企業は「●●しかできない」人材よりも「●●に強いが他のことにも興味を持って臨める」人材を求めています。 自分自身の可能性について別の角度から眺めることのできる客観性を備えた方、また基本的なことですが言葉づかいや社会生活において常識をわきまえた方が今、企業に求められていると言えます。