プロックスJ インタビュー
取締役 ニューヨーク支店長
西田康宏氏
「自分で言うのもなんですが、僕はとても運の強い人間だと思いますー」
そう言った西田氏の、ハッキリとした日本語から、自分自身への大きな自信が感じられる。
こうしたい、こうでありたい、これが欲しい! そう思った物のほとんどを実現させ、入手してきたはずなのだが、
こんな西田氏に今、喉から手が出るほど強烈に欲しい物がある。それは一体・・・。「はい、シャワーを浴びながら
書けるメモ帳です!」
私は常に、“何かおもしろいことはないか”と考えているのですが、無心になった時に一番いいアイディアが浮かびます。 それは、スポーツジムで走っている時とシャワーを浴びている時なのですが、走っている時は、思いついたアイデアをすぐに 書けるようにと、ノートをマシンの上に準備してから走ります。しかしシャワー中にそれが起こってしまうと、濡れていても さっとメモできる用紙やペンが全くない。探しているのですが、未だに見つからないですね。どなたかご存じでしたら、 是非教えて頂きたい。どこへでも買いに行きますよ。そういえば、現在オープンに向け、我々が一番力を注いでいる プロジェクトの一つともいえる、『MEGU(※)』で働いて頂けるシェフを、“料理の鉄人”方式のオーディションで探そう というアイディアを得たのも、シャワーを浴びている時でした。
両親の仕事の関係上、海外で住むことが多かった影響か、大学卒業後の就職は商社を選びました。「商社ならばどこかに 行けるだろう」と、ただそう思っただけなんです。ある時、友人が出席できなくなったというので、代わりに参加した 説明会がありました。そこで『グッドウイル・グループ株式会社』の折口会長に出会ったのですが、それがなければ 今の私はいない、そう思います。折口会長といえば、彼が日商岩井在職中に総合プロデュースをされた『ジュリアナ東京』 があり、また退職後の32歳という若さで、しかも独力で『ヴェルファーレ』を設立されたという有名な方。ここで会長の話を 聞き、彼の元で“自分がステップアップする予感”を体中で感じた私は、入社して3年弱だった商社を辞め、グッドウィルに転職。 そしてまた折口会長を通して繋がれた縁である、この『フードスコープ』に転職したのです。
友人が出席できなくなった会に「たまたま」参加した-。こんなラッキーが私の成功の鍵であるわけですが、
このような成功も、例えていうならば「ラッキー君」を素早く捕まえる事ができたからではないかと思います。
その「ラッキー君」は、皆に平等に、しかも正面からたくさんやって来るのに、それを掴めない人は本当に掴めない。
それはなぜだか解りますか?答えはこうです。「彼の身長は大人の膝下位ですなんですが、長い髪が大量に生えているんです。
でも、それは前髪だけで、後頭部にはツルツル。だから反応が遅い人は、見つけたときには、通り過ぎたラッキー君の毛が無い
後頭部に手を滑らせ『シマッタ!』ということになる・・・。(笑い)」と、これは冗談めいた例えになってしまいましたが、
つまり、ここでのポイントはこういうことです。常に周囲にアンテナを張り巡らせて目を凝らし、見つけたらどんなチャンスも、
その機を掴んで自分のものにするのです。気後れしていては駄目です。これが好機を手にする秘訣だと思います。また、
そうして掴んだ幸運も時に、自分にとってプラスではないものもある。ですから、それらのチャンスを絞り込む「先見の明」
を鍛えることも大切なのでしょうね。あとは、誠実さ・挑戦・前向きな気持ち・コミュニケーションを大切にしながら、
自分のタレント性を常に考えていれば、誰にだって成功は訪れるし、ビジネスチャンスを自分のものに出来る、
私はそう信じています。
※『MEGU』
フードスコープが“味の激戦区”トライベッカにオープンする全米最大級となるモダンジャパニーズレストラン。
日本デザイン界で活躍する森田恭通氏によるデザインでも話題性が高い。
年齢/30歳 (昭和48年2月20日)
出身地/東京都目黒区
出身高校/Lord Byng High School ( Vancouver in Canada)
出身大学/中央大学商学部経営学科
座右の銘・信条/勝てば官軍
NY在住歴/1年