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2005/12/06
Vol.96  雇用ベースの永住権発給数の計算について - その1 -

雇用ベースの永住権申請は申請者の能力や経歴、申請するポジションの職務内容等に応じて5つの申請カテゴリーに分かれ、それぞれのカテゴリーには年間発給数が決められていることは前回の記事で説明しました。またそれら発給数は申請者の国籍によっても異なり、最近では、日本人も多く申請するEB-3カテゴリーにおいては2001年3月1日以前に労働局申請を行っていなければ永住権申請(通常3段階ある)の最終段階であるアメリカ大使館での面接またはアメリカ国内での身分変更手続きへ進めず、第2段階の移民申請(I-140申請)が終了しても順番を待たなければなりません。そこで皆さんの多くはどのようにしてこの年間発給枠が割り当てられているのか気になるところかもしれません。そこで今回から3回にわたりどのようにして雇用ベースの永住権発給数が計算されているのかについてお話したいと思います。
参考までに各永住権カテゴリーにおける発給枠の状況は国務省より毎月更新されている公式サイトである“Visa Bulletin”より確認できます。詳しくは travel.state.gov をご参照ください。

順番待ちの目安となるCut-Off Dateはどのように決められるのか。

Cut-Off Dateとは永住権申請の開始日のことで、この日時が古い人から優先的に永住権最終ステップへ進むことができるというものです。

ではこのCut-Off Dateはどのように決定されるのでしょうか?まずImmigrationand Nationality(INA)にて定められている年間発給数を12等分することで月間発給数が算出されます。そして実際に第2段階である移民申請(I-140申請)を通過した総数と割り当てられたこの月毎の有効発給数とが比較され、申請者の永住権申請開始日に応じて古い申請日から順番に最終段階へ進むことになります。

もし移民申請の認可を受け最終段階へ進むことになる総数に対し月間有効発給数に十分余裕があれば国務省の発表するVisa Bulletinには“C”(Current)という表示がでます。例えばEB3カテゴリーの月間発給数が5,000件で移民申請の認可数が3,000件だとすれば現時点ではCurrentとなります。

逆にこの数が月ごとの発給数を上回る場合、oversubscribedとみなされ、Cut-off Dateの設定とともに順番待ちが発生します。例えばEB-3の月間有効発給数が5,000件であり、15,000件の移民申請が認可されていれば最終段階へ進めるのは5,000人のみで、同時に5,001番目の永住権開始日をもとにCut-off Dateが設定されます。それがいわゆるPriority Dateとなります。
(次回へ続く)
弁護士 デビッド・シンデル
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