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2007/01/16
Vol.122 国土安全保障省初代秘書官およびペンシルベニア州知事を務めたトムリッジ氏による移民法に関する最近のコメント - その2 -
前回に引き続きトムリッジ氏によるコメントをお伝えいたします。
現在のアメリカ労働市場は、メキシコを中心に多くの外国人が不法入国または合法的にアメリカへ入国してもそのまま不法に滞在し続けてしまうほど魅力的な市場です。国土安全保障省の発表では毎年100万件ものアメリカへの不法入国者を取り押さえている一方で、50万人近くが不法な国境越えを成功させているか、または不法滞在をしていると言われています。
このように労働力を必要としているアメリカ労働市場が存在し、かつそこで働きたいという需要があるにもかかわらず、それに対して合法的に働くチャンスを与え続けないということであればなんら対策はうまくいかないでしょう。これまで以上に現在の不法移民や不法滞在者を取り締まるということは逆に国境そしてアメリカ国内におけるテロリストや犯罪組織、重犯罪者に対する取り締まりを厳かにしてしまいかねません。
不法就労者の多くは不法入国または不法滞在であるということ以外は特に重罪は行っていないケースがほとんどです。ここ2年の移民関税執行局(ICE)による記録的な国外追放の数にもかかわらず、現在の割合で仮にこれから一人の不法入国者を許すことなく、不法滞在者に対する国外追放を続けたとしても現在アメリカに滞在しているといわれている1100万人とも言われている不法滞在者をすべて国外追放するのには70年近くかかる計算となります。
従って全不法滞在者に国外追放を試みることは実現可能なことでも賢いことでもありません。その代わり不法にアメリカに滞在している人で犯罪組織を作ったり、重罪を犯したり、テロ行為に関かわる行為を犯す全体からすればわずかな少数の人達をしっかりと取り締まる法律の積極的な施行を優先させることが必要です。同時に犯罪やテロとのつながりなくアメリカに長期間滞在し、就労している人達に対しては基本的に法律によって合法的なステータスを与えるべきでしょう。厳しい罰金を課したり徹底したセキュリティーチェックを行うことによってこれらの人達は徐々にアメリカ経済やアメリカの社会システムを怪我すことなく自身の過ちを正すことができるでしょう。
このように恩赦を求められている外国人を影社会から導き出すという成功の兆しが見えない毎日を私たちは紳士に受け止め、今後は彼らに対する前向きなしっかりとした対策を考えるべきでしょう。それは移民法改正への包括的アプローチとも言えるでしょう。またアメリカ経済を更に合理的に発展させる長期的プランとも言えるでしょう。一方で、このような恩恵を基にした外国人を受け入れ環境を損なう人たちは厳しく取り締まるようにし、場合によっては国外追放も視野に入れて徹底的に管理すべきです。
すべての仕事には威厳があります。従って私たちも威厳を持ってその解決策を探すべきです。解決策は現実性があるのと同時に、これまで移民によって成り立った部分も多くあるといっても過言ではないアメリカ社会にとって理想的なものでもあるべきです。
弁護士 デビッド・シンデル
http://www.swlgpc.com/
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