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2007/01/29
Vol.124  H-1B取得は難しいのでしょうか その2

前回はH-1Bが一旦は却下され、その後アピールセンターで結果が覆ったケースを紹介いたしました。このケースからもお分かりの通り、ポジションによっては職務内容など申請に応じて詳しい説明書きが必要となるものもあると言えます。例えば小規模な出版社におけるBusiness Analyst、小規模な保険会社におけるEmployee Relations Specialist、旅行会社におけるHospitality Marketing Analyst、人材派遣会社におけるHR Specialist、自動車部品サプライヤーにおけるLabor Relations Specialist、プロダクション会社におけるMedia Production Coordinator、小規模な学校におけるPhysical Education Teacher、非営利政府機関におけるProgram Officer、コンサルティング会社におけるProject Specialist、翻訳会社におけるTechnical Translatorなどがあります。これらすべてのケースにおいては、例えば大規模な会計事務所の会計士に対する申請書の内容に比べ、より詳細な説明が必要となるというわけです。従ってこれらのポジションもそうですが、移民局がデータベースとして使用しているOccupational Outlook Handbook(OOH)よりはっきりと専門職であることが判断できない場合はポジションが専門職であることを詳しく説明する必要があります。更に注意すべき点は仮にポジションそのものがOOHでははっきりと専門職であると判断できる場合でさえも移民局は会社のサイズやそのビジネスタイプを注意深く考慮し、場合によってはその専門職が会社にとって又業界としては大学学位以上の専門能力を必要ないと判断する場合もあります。従って移民局は単にポジションそのものが専門知識を必要とするというポイントだけで判断しているわけではなく、それ以外の要素も様々な角度から検証し、判断しているというわけです。

このように、H-1Bの申請を考えている雇用主は申請の際は職務内容の記載には十分注意が必要です。特にOOHでは大学学位を必要としない場合はその職務内容はたいへん複雑で大学学位を必要とするものであるというその正当性を詳しく述べることが大切でしょう。当然のことながら雇用主側が以前に同様のケースで他の従業員にて認可を受けたことがある場合はその情報を移民局に知らせるのも一つの方法でしょう。また業界としてそのポジションが必要であるというような記事やレター等申請ポジションに大学学位以上の専門能力が必要であることを裏付けることのできる書類もプラス材料となる可能性があります。

もしポジションそのものだけではなく業界としても大学学位以上の人が持つような専門能力を必要とせず、且つ雇用主側も申請ポジションの複雑さを説明できないとすれば申請は却下される可能性が高くなると言わざるを得ません。
弁護士 デビッド・シンデル
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