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2008/01/22
Vol.148  H-1Bビザ修正申請について (その2)

前回に引き続き、どのような状況でH-1Bの修正申請を行わなければならないのか、またどういう場合は必要ないのかについて紹介いたします。

雇用者の変更

H-1Bビザ保持者が、ビザの有効期限内に別の雇用主の下で働くことになった場合、新しい雇用主が新しいH-1Bビザ申請をしなければなりません。すでに触れたように、新しい雇用者は、新しいタックスIDナンバーを持っていて、さらにはH-1Bビザ保持者の仕事を「コントロール」する権限を持ってるのです。

雇用主は重要な変更がなされる前に修正申請をしなければなりません。雇用先が変わった場合には、H-1Bビザ保持者が新しい職場で働き始める前に、新しい雇用主が新しいH-1Bビザ申請とLCAを移民局に届け出なければなりません。

多くの場合、雇用主の名前の変更といった雇用条件の変化が起きた場合、新たな、または修正H-1Bビザ申請をする必要はありません。H-1Bビザの延長を申請する際に同時に移民局に報告すればいいのです。

合併、買収、統合といった企業再構築が起こった場合も、新たな事業体が元の雇用主の株式と債務を引き継いでいて、事業体系が変わったということ以外に雇用期間や条件に変化がなければ、新たな、または修正H-1Bビザ申請を行う必要はありません。

株式譲受人を立てた事業再構築では、新たなH-1B申請を避けることができます。その場合、新しい事業体が、元の雇用主の「株式と債務」を引き継ぎ、「雇用期間や条件」に変更があってはいけません。負債に関しては、LCA上の債務や違反行為といった、移民関係の負債に限られます。環境や不正債務の合併、買収、統合と言った、非移民プロセスに関する債務や負債は数に入らず、自動的に雇用期間や条件の重大な変更とみなされることはありません。

新たな事業体が債務を引き継いだ場合、新たな、または修正H-1B申請をする必要はありませんが、移民(ビザ)関連の債務と負債を正式な形で引き継がなければなりません。

さらに労働局では、新しい雇用主が企業変革の前に、適切なパブリックアクセスファイルを更新することを義務付けています。具体的には、以下の条件に当てはまる必要があります。

・新しい雇用主は、新たに従業員となったH-1Bビザ保持者のリストを載せておかなければならない。

・パブリックアクセスファイルには以下の情報を含まなければならない。

- 企業変革による影響を受けたLCA番号と、認可された日付

- 新しい雇用者のH-1Bビザ保持者への賃金システムに関する説明

- 新しい雇用者のIDナンバー

- 債務、負債、認可済みの現行LCA上の取り決めについて説明し、新しい雇用先から公認を受けた宣誓陳述書。雇用者は(1)労働省のH-1Bに関する規則に沿ったLCAを遵守する、(2)パブリックアクセスファイルに陳述書のコピーを保存しておく、(3)書類を部外者や労働局が入手できるようにしておく、という点について陳述書内で約束しなければならない。

もし雇用者が企業変革前に宣誓陳述書つきのパブリックアクセスファイルを更新していない場合、すぐに修正の申請をする必要があります。さもないと、その雇用者は、労働局の規定に反しているため、引き続き新しいLCAとH-1Bビザ申請をしそびれていることに対する責任を問われることになります。

移民局によれば、会社全体で賃金の変更があっても、実質賃金または平均賃金以上の給料を払っていれば、新しいまたは修正H-1Bビザ申請を移民局にする必要はありません。しかし、パブリックアクセスファイルは更新する必要があります。
弁護士 デビッド・シンデル
http://www.swlgpc.com/