ビザアドバイス
2008/05/05
Vol.155 雇用を基にした永住権申請その3
前回、前々回に引き続き、2008年3月より大きくプライオリティーデートが動くことに対するアドバイスをFAQにて紹介致します。
#5- 結果的にAOSも時間かかるとすれば、今回AOS申請するメリットは何かあるのですか?
答え: 今後の動きを見守らなければ正確なことは予想できませんが、自分自身のプライオリティーデートが有効である状況がしばらく続かない限り、在日米国大使館を通しての永住権取得には大きなメリットはないでしょう。なぜならば今回の日付け発表を基に4月以降も少なくとも現状維持もしくは順調にプライオリティーデートが進むという補償がないからです。
一方、AOS申請に関しては、同時にアドバンスパロール(出入国許可)及び就労許可書の申請も可能となるからです。更に理論上、一旦永住権発給の数が有効になるとその時点からAOS申請する人よりも早く移民局は審査を終了させ、面接の設定もしくは永住権の発行を行うことになるでしょう。更にAOS申請後180日以上経過しており、I-140も認可されている状況であれば、永住権申請を維持したまま、一定条件のもと転職も可能になります。仮に在日米国大使館での申請を基にしたI-140申請(移民申請)を移民局に行い審査中もしくは認可が出ている場合でも、この時点からAOS申請への切り替えも可能です。
繰り返しますが、本日確認した情報の一つに早速移民局側も審査対象となるAOS書類の審査準備を開始し始めたということは朗報です。更に自分の申請管轄がテキサスサービスセンターである場合も、現在テキサスサービスセンターがパイロットプログラムとして“PLUS Pilot”を試験実施していることは朗報といえるでしょう。このパイロットプログラムはAOS申請において一人の審査官がI-140(移民申請)やI-485(AOS申請)、I-131(アドバンスパロール申請)、I-765(就労許可申請)を別々ではなく、一体として審査するというもので、それぞれの審査時間が大幅に短縮されるという見方ができます。
#6- 私は既にI-140申請を行いました。自分のプライオリティーデートは2005年1月1日よりも前なのですが、その結果が出る前に、I-485(AOS申請)を申請することは可能でしょうか?
答え: はい。ただしI-140申請が却下されれば同時に申請するI-485(AOS)申請も却下となることに注意してください。まずは既に申請しているI-140申請が認可可能なものであるか、確認が必要です。 特に会社の財政能力については注意して確認する必要があるでしょう。
弁護士 デビッド・シンデル
http://www.swlgpc.com/
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