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2008/05/19
Vol.156  2009年度 H-1B

■2009年度 H-1B

H-1B ビザとは、“専門技術者”として米国 に一時的に滞在する場合を対象としたビザです。新規 H-1Bビザ年間上限枠は 65,000件で、更にアメリカ国内にある教育機関で修士号またはそれ以上の学位を取得した外国人に対しては別途 20,000件の年間 H-1B枠が新たに設けられています。実際の申請は専門技術を持つ人が必要とされるアメリカの企業で働く場合で、その人が学士号 (Bachelor's Degree) 以上を持っている、もしくは、その分野での経験実績が、学士号に相当することが適用条件で、その専門学科 (Major) や職務経験が職種と同一のものでなければなりません。


■65,000件 通常枠

今回移民局は通常枠について次のような申請受付方針を発表しました。
•2008年4月1日を新規H-1B申請受付の初日とし、その就労開始日は早くて2008年10月1日からとなる
•移民局は2008年4月1日より前に届くこの新規H-1B申請書類は却下とする
•2008年4月1日を受付初日とし、移民局は上限数に関わらず対象となる新規H-1B申請書を5営業日受け付ける。つまり移民局は2008年4月7日(月)まで申請書を受付ける
•2008年4月7日が仮に最終受付日とすれば、正式な申請書受け取りはその日までに移民局に届き、移民局による受取り印が申請書に印されることが必要となる。2008年4月7日消印(Postmark)の申請書は受付対象外となる
•移民局が2008年4月7日時点で上限数の65,000件以上の申請書を受け付ければ、届いた書類の中から無作為に抽選するランダムセレクションを実施する
•ランダムセレクションが終了した時点で、抽選に選ばれなかった申請書に関しては$320の申請書を含め、Training費やFraud費は返金される

注意: 移民局はランダムセレクションとなれば、それを実施するためのデータ入力を行うことになりますが、移民局はその作業に応じて、別のサービスセンターへ書類を転送する場合があります。その場合、抽選に選ばれた際、実際に提出したサービスセンター以外から受領書が届く可能性があります。


■20,000件 米国修士号特別枠

繰り返しますが移民局はアメリカ国内にある教育機関で修士号またはそれ以上の学位を取得した外国人に対しては別途 20,000件の年間 H-1B枠を設けています。この特別枠についても申請受付初日は2008年4月1日となっており、受付初日から5営業日以内に20,000件以上の申請書類を受け取ればランダムセレクションを実施します。逆に言うと、通常枠同様、上限の到達に関わらず移民局は少なくとも2008年4月7日までは申請書類を受け付けることになります。仮にこの20,000件枠が上限に到達し、65,000件の通常枠も上限に到達した場合、まずは20,000件の特別枠に対してのランダムセレクションが行われ、抽選に漏れた人は65,000件の通常枠への抽選に回されることになります。言い換えればこの米国修士号枠申請者は2回の抽選チャンスがあることになります。

注意: 移民局は抽選に選ばれた申請書類に関しては郵便で受領書をスポンサー会社及び弁護士事務所へ送付します。ただランダムセレクションの実施等を考慮に入れると移民局からの受領書の送付には申請から少なくとも30日はかかるでしょう。


■プレミアム・プロセッシング申請

今回のH-1B申請(通常枠、修士号特別枠共)において、仮にプレミアム申請を行っているとしても移民局によるランダムセレクションが完了するまでは審査は開始されないことになります。つまり少なくとも2008年4月7日まではランダムセレクションは行われないため、審査開始は少なくともそれ以降となります。移民局はプレミアム申請に関しては正式受領から15日以内に何かしらの返答をすることになっていますが、今回は2008年4月1日に書類が移民局に届いても4月15日までには結果が出るということは意味しないことになります。ランダムセレクションが終了し、その後移民局の正式な受領となり次第、15日のカウントのスタートとなるでしょう。それでも移民局から15日以内に何ら返答がなければ$1,000のプレミアム申請費用は返金されることになります。ただ申請そのものは引き続きプレミアム申請の対象となります。
弁護士 デビッド・シンデル
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