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2008/10/20
Vol.162  OPTの17ヶ月延長その2

前回に引き続き、STEM (専攻:Science、Technology、Engineering、Mathmatics)学生(F-1学生)のOPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)期間が12ヶ月間から17ヶ月間延長され、29ヶ月間となる新しい法律が発表されたことに関する記事を紹介致します。

細かい条件につきましては前回紹介致しましたが、その一つに対象となる学生はE-Verify雇用認証システムに登録された雇用主から仕事のオファーを受けていることを挙げました。ではそのシステムはどのようなものなのでしょうか。また17ヶ月の延長が認められた後の義務、そして申請方法についてなど関連事項をテーマに沿っていくつか紹介致します。


■E-Verify Company

E-Verifyプログラムは移民局によるインターネットベースの従業員就労資格確認プログラムです。このシステムはSocial Security Administration(SSA)と協力して活用されているシステムで、現在会社が新規採用者に就労資格があるか、またソーシャルセキュリティー番号は正当なものであるかを決定するために活用される最適のシステムです。これにより雇用者はSSAと移民局の記録とI-9フォームに含まれる記録を比較することができ、新規採用の際、雇用者にとっては雇用判断の手助けとなります。なおE-Verifyへの登録費用は現在無料です。


■17ヶ月の延長OPTが認可された後の義務

対象となるOPT保持者は次のうち変更があればその変更の旨を10日以内にDSOへEmailにて報告しなければなりません。

- 名前
- 住所
- Emailアドレス
- 雇用主の名前
- 雇用主の住所
- 役職名
- 監督者の名前または会社の連絡先
- 雇用開始日
- 雇用終了日

更に対象となるOPT保持者は上記情報に変更がない場合でもDSOにEmailで6ヶ月ごとに上記リスト内容を報告しなければなりません。


■I-765就労許可書申請期間

これまでの法律では、I-765申請はプログラム終了日前までに行わなければならず、実際にはプログラム終了日のどれほど前から申請が可能かについては明記されていませんでした。今回施行される新しい法律では、対象となる学生はI-765申請をプログラムが終了する前の90日以内か、もしくはプログラム終了後の60日以内に行うことが可能となります。


■就労期間

OPTによる就労開始は申請の際にリクエストした日付、もしくは申請が認可された日付のどちらか遅い日付となります。ただし延長される17ヶ月のOPTによる就労については元々の12ヶ月のOPT期限後に開始となりますが、その期間については17ヶ月の延長申請の認可が元々のOPT期限日から期間を空けて認可を受けたとしても、その認可の日付に関わらず、元々のOPT終了後から17ヶ月間と言うことになります。


■OPT期間中の非雇用期間についての制限

F-1学生に通常与えられる12ヶ月のOPT期間中、合計して90日より長い非雇用期間が発生してはなりません。また新設された17ヶ月のOPT延長期間に関しても合計29ヶ月のOPT期間のうち、120日より長い非雇用期間が発生してはなりません。


■F-1の学生として現在既にアメリカに滞在している場合

F-1の学生として現在アメリカに滞在している学生も今回の法律適用の対象となります。
弁護士 デビッド・シンデル
http://www.swlgpc.com/