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2008/12/02
Vol.165  移民関税執行局(ICE)による日系企業及びその従業員に対する訪問捜査 

移民関税執行局(ICE)による日系企業及びその従業員に対する訪問捜査 (その1)

国土安全保障省移民関税執行局(ICE)による捜査が以前にも増して厳しくなっていることはこれまでにもお伝えしてきましたが、今回弊社が受けた報告によれば、無作為に選出されたある日系企業のH-1B保持者に対する訪問捜査が実際に行われたということです。
当情報によると、二人のICE捜査官がNew York CityにあるH-1B保持者の自宅を訪れ、直接本人に就労先の会社のこと、自分のステータスのことを尋ねてきたということです。その内容は次の通りです(下記の内容は情報を提供いただいた会社及び従業員の身元保護のため、一部変更いたしております)。
そのICE捜査官はその従業員の家の外で次のような質問を致しました。
1. どこで働いているか?
2. H-1Bステータスでのポジションは何か?
3. H-1Bポジションでの職務以外の職務に就いていないかどうか?(2回質問)
4. アメリカの滞在期間はどれほどか?
5. 会社で働いている従業員数は何名か?
6. H-1Bでの詳しい職務内容は何か?
7. H-1Bステータスの期間はどれほどか、またH-1Bを取得する前のステータスは何であったか?
8. ビザに関わるあらゆる費用に関して会社から支払いを求められたことがあるか?

今回実際に尋問を受けたH-1B従業員は何ら問題もなく受け答えを行うことができ、その結果を受け、捜査官はその場を去ったと言うことです。弊社はその後、実際に訪問した捜査官と直接電話で話すことができたのですが、その捜査官によると、このような捜査対象は無作為に選び出されているそうで、その捜査官は同日、マンハッタン、ブロンクス、ブルックリン、クイーンズ、スタテンアイランド地区において、その他数人のH-1B保持者に対する訪問捜査を行ったと言うことです。更なる追跡捜査が行われるのかどうか、また今回なぜ、この方が捜査対象となったのかについては詳しくは語りませんでした。
今回の捜査を受け、ICEはH-1B保持者に対する捜査を強化していると分析できます。現在、H-1B申請には$500のFraud(詐欺防止)費が必要なことから(延長申請を除く)、ICEは詐欺に対して何らかの行動を起こしていることを示さなければなりません。何らかの形で捜査対象とする会社やH-1B保持者のリストがICEに伝えられ、ICEはそのリストから無作為に対象者を選出し、直接の訪問捜査を行っていると思われます。そのリストは移民局から提供されたものかもしれませんが、ビザ面接等でビザ発行が認められず、在外米国大使館・領事館が移民局へ申請書を返送する場合は、恐らく在外米国大使館・領事館からそのリストが提供されるでしょう。
弁護士 デビッド・シンデル
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