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2009/07/07
Vol.178  2010年度新規H-1B

今年4月1日から申請受付け開始された2010年度新規H-1Bが、ここ数年の申請状況とは異なり、申請数が大幅に減り、現時点(6月3日時点)でも引き続き移民局は2010年度新規H-1B申請の受付けを行っています。

これまでH-1Bは日本人に限らず世界的にも需要が高く、近年、新規H-1B申請受付けが年間発給上限数に早々に到達することで早々に締め切りになっていました。昨年は年間上限数6万5千件(通常枠)に対し、受付開始期間(4月1日からの5営業日)だけで総数16万3千件(うち修士号枠3万件)以上の申請があり、早々に受付締め切りとなり、近年同様昨年も正式な受領書類を選ぶランダムセレクション(無作為の抽選)が対象の全申請者に対して実施されました。つまり受付開始期間に申請しても審査さえしてもらえない状況が発生していたというわけです。

申請の数が減った要因は様々に考えられると思いますが、まずアメリカの景気問題が挙げられます。またアメリカの高い失業率の問題を考えれば、会社はH-1B外国人よりもアメリカ人を優先的に雇用しようとしていることも要因にあるかもしれません。更に政府から財政資金援助を受けた企業がある種のH-1B申請制限を受けたこともあり、それら企業が申請を見送ったとも考えられます。

記事を書いている現時点で移民局が発表した2010年度新規H-1B受領数の最新情報によると5月29日時点で65,000件の通常枠に対し約45,800件、20,000件の修士号特別枠に対しては約20,000件が移民局へ提出されているということです。この修士号特別枠については既に2万件の申請がありますが、これまでの移民局の経験から、申請されている書類のうち、正当ではないと判断される申請がある程度あることを見越して、この特別枠についても引き続き申請を受け付けるということです。

なお移民局は5月26日にも同様の最新受領数を発表しており、その時は5月22日時点で通常枠に関し45,700件の申請があったということです。つまりその約1週間の間に約100件しか申請受領数が増えていないことになります。今後受領数がどれほどのペースで進むか分かりませんが、今後逸機に受領数が増えることも考えられますので、申請を考えている方は申請可能な限り、早めの対応をお進めします。
弁護士 デビッド・シンデル
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