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2011/07/19
Vol.226  好ましくない移民法関連法律

米国における不法滞在者及び不法就労者は如何なる理由があれ、逮捕もしくは強制送還されるべきである、という話をよく耳にします。その考えの根源にアメリカは法治国家である以上、その滞在、就労そのものが法律違反であるという明らかな理由があるためです。このような状況を背景に、政府はその対応策として様々な法律を施行しているのですが、その一方で、それらの中には好ましくないとも思われる法律が多く存在するのも事実です。

それら法律の中でも最も好ましくないものは、いわゆるスリー・テンイヤーバー法(3年/10年ルール)と呼ばれるもので、この法律が基で多くの家族がアメリカで一緒に生活できない要因となっているもの事実です。この法律によれば、特定の条件の下、アメリカに180日以上不法滞在しアメリカを出国した場合、それから先3年はアメリカに入国できないと言うものです。またその不法滞在が1年を超えると、アメリカの出国から先10年はアメリカに再入国できないと言う大変厳しいものとなっています(一部例外のケースもあり)。

法律は根本的には“良い”法律であるべきですが、我々の扱っている移民法については必ずしもそのように解釈できない側面も多く存在し、公平ではない単なる押し付けとも思えるものも存在します。とりわけ移民大国アメリカにおいては、様々な見解が複雑に絡み合っていることからも、一面性からではなく、より柔軟で人々の根本的生活を守る頼れる法律であるべきでしょう。
弁護士 デビッド・シンデル
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