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2014/04/15
Vol.292  移民局の審査基準

先日、移民局はRFE (Request For Evidence: 最初の申請後に移民局が発行する追加情報や追加資料を要求する質問状)とNOID (Notice of Intent to Deny: 却下予定通知書)の発行に関する移民局ポリシーメモを発表しました。この内容を見ると移民局によるビザ申請審査の判定基準に関する何らかのヒントが見えてきます。今回はその内容について、いくつか興味深い内容を抜粋し、私のコメントと供に紹介したいと思います。

- 各申請に対し移民局審査員 は以下の事を基本方針として審査しなければなりません。

• 特定の申請に対し、ビザ取得に必要な基本条件を理解する事。

• 特定の申請に対して提出される証拠書類(補足資料)に関し、移民局の求める審査基準(”Standard of Proof”)を理解する事。 - 多くの場合、ビザ申請者は移民局の求める基準を最低満たす証拠書類を提出することによってビザ取得のための有資格性を証明することになります。

• 提出された証拠資料が移民局の求める基準を質、量ともに十分満たしているか、全てを確認する事。なお、申請の中で詐欺や国の安全に関連する内容については、移民局基準に加え、FDNS (Fraud Detection and National Security: 不正検出と国家安全保障) とCARRP(Controlled Application Review and Resolution Program:申請審査と決議の管理プログラム) の基準に基づいても審査されなければなりません。

(コメント)上記、ポリシーにもあるように移民局基準が何であるかが理解できれば、ビザ取得の可能性が高まるはずです。弊社でもビザ申請更には質問状に対する返答申請について、移民局の求める基準を想定し、どういう書類、情報を提出すべきか検証し対応しています。しかし残念なことに、移民局はこの基準を無視し、質問状を発行する等不本意な判断を下すケースが見受けられる事も事実です。

- 移民局は、最初に提出された申請で、必要最低条件を満たし、更にビザ取得に対する証拠資料が移民局の求める基準を満たしていると判断できる場合、質問状を発行する事なくケースを認可する事となっています。

(コメント)残念ながらこれは事実ではありません。弊社では最初に提出する申請書において、既に提出した補足書類を質問状を通して再提出するよう求められるケースもあります。

- 移民局は、最初の申請で提出された証拠資料が移民局の求める基準を充分満たしておらず、かつ質問状を発行してもその不十分性の克服がなされないであろうと想定される場合は質問状の発行無しに申請を却下する事となっています。

(コメント)審査官の独自の裁量によって質問状無しに却下がくることもあるということで、最初の申請の段階から入念な証拠資料の提出は必要不可欠でしょう。

- 必要な証拠資料が最初から提出されていない、または移民局審査官により提出された証拠資料は移民局の求める基準を満たしていないと判断される場合、質問状を発行することで、申請者にその不十分性を克服できる可能性があると判断できる場合には質問状の発行を行わなければなりません。なお、質問状の発行に際し、審査官は一旦質問状の返答を受け、当質問状への返答書類の審査後、改めての疑問や証拠資料不足があると判断する場合は、再度の質問状を発行します。しかし一方で、審査官は質問状の発行は複数にならないよう質問状発行の際には入念に内容を確認し、追加資料や情報の要求を一回の質問状にまとめて発行するよう求められています。

(コメント)弊社では時折このような複数の質問状を受けますが、それでも一年に一回程度ということで、逆に言えば、質問状への返答は最終チャンスという意識で返答に望む必要性があるという事を意味します。

- 質問状への返答に対し、申請者は質問状の原本とともに移民局から要求された資料や情報を一度にまとめて提出しなければなりません。もし要求されたものに対して一部しか回答または資料の提出がなされない場合、移民局は、既に移民局に提出された資料、情報に基づいた申請者側からの審査要求という扱いで最終審査を行います。一方、質問状の審査とは話題が異なるかもしれませんが、移民局審査官は 申請書にある申請者の主張、また裏付け資料や情報の正当性の見極めについて独自の裁量、判断に基づいて審査を進めます。その際、移民局審査官は、移民局またその他政府機関のファイルやシステム、データベースの閲覧、更には容易に入手可能な公共の情報源を利用することで審査を進める場合もあ
弁護士 デビッド・シンデル
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