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2014/09/02
Vol.301  雇用ベースの永住権申請に関する労働局の最近の審査状況

アメリカの景気が徐々に回復する中、労働局に対する永住権申請に必要な労働許可申請(PERM)をどのような基準で判断しているのかが、未だはっきりしないことが多くあります。労働局はPERM申請の処理をする際、どのような情報を探しているのでしょう?今回の記事では、最近の労働局の審査傾向を基に、その申請に関する対策法について検証してみたいと思います。

労働局は永住権申請の第一申請ステップであるPERM申請に関して以前より厳しく審査を行っている。

労働局の主な役割の一つにアメリカの就業率のモニタリングやアメリカ人のための雇用の確保があります。更に、企業が外国人労働者を雇用する場合についても、その役職に適しているアメリカ人労働者がいないかどうかを判断するのも大きな役割です。特定の雇用ベースによる永住権申請の際、PERM申請は最も重要なプロセスです。PERM申請を行う際に、アメリカの労働市場に対して十分な求人活動が行われたかどうかの審査基準がますます厳しくなっています。求人活動が行われた具体的な場所や活動内容、外国人労働者がPERM申請の費用や求人費用などを払っていないかなど、様々な証拠が求められる事があります。求人活動の隅々まで審査され、以前は問題なく認められた求人活動等が現在では認められないなど、労働局の審査基準には厳しくなる一方で一貫性がなく、雇用者や申請者は監査される事を恐れながらPERM申請を行っている現状があります。このように審査基準がはっきりしない為、PERM申請に対する不満が確実に多くなっています。現状では雇用ベースの永住権申請を行う場合、監査が入った場合、PERM申請だけで一年以上かかる可能性があります。

最近の労働局の統計によりますと、雇用ベースの永住権申請の第一段階のこの審査プロセスに大変長い時間がかかっています(詳しい情報はhttp://icert.doleta.govまで)。このような状況下、雇用主や申請者はどのように申請を進めていけば良いのでしょうか?不安を抱えている雇用主や申請者は少なくありません。

早めに作業を始め、必ず記録を残す事。

弊社からの一番のアドバイスは、永住権申請のプロセスをなるべく早めに始める事と、作業を細かく記録する事です。PERM申請に関する求人活動は、一般的なクレイグズリストなどに求人情報を載せるような活動だけではありません。労働局の求人活動に関する厳しいガイドラインにしっかりと基づいた活動をしなければなりません。このようなガイドラインはとても細かくて間違えやすく、少しの間違えだけで申請を全てやり直さなければならない場合もあります。

前もって考え、計画を立てる事。

アメリカへ永住するつもりがある方は、なるべく早めに雇用主と 永住権申請の 交渉等を行う事をお勧めします。永住権を取得できる保証はありませんが、前もって申請手続きなどを始めることで多少はタイミングや申請時間などに余裕が持てるでしょう。仮にPERM申請が 監査対象となっても、永住権申請の最終段階に進む事の出来る日付(プライオリティーデート)は、PERM申請が行われた日となりますので、早めにPERM申請を行う事はメリットが大きいと考えます。

景気が悪い程、労働局はアメリカ人のための雇用を守ろうとします。このように景気や移民法が常に不安定なため、前もって計画を立てて、早めに永住権申請などの作業を始める事が現時点の一番の対処法だと思われます。
弁護士 デビッド・シンデル
http://www.swlgpc.com